特性
一般的な自己反応型脱酸素剤は外袋を開封して空気に触れると同時に酸素を吸収します。それに比べて水分依存型脱酸素剤は高水分活性(AW0.85~0.98)の食品に適用される脱酸素剤であり、食品から蒸散する水分に接触して酸素吸収を開始します。一般的な外的条件(25℃ 70%RH未満)では酸素吸収が起こりにくく、作業時間を8時間と長く取ることが出来ます。また、******吸収能力も自己反応型に比べて大きく、袋寸法もコンパクトでコストパフォーマンスに優れた脱酸素剤です。
水分依存型脱酸素剤は食品の水分活性が増加するにつれて酸素吸収速度が速くなります。高水分食品包装内の酸素残存濃度は短時間で0.1%以下になり、小型化したにもかかわらず自己反応型と比べても遜色ありません。
両面吸収
日本製の耐水耐油性包材を使用した両面吸収タイプです。表裏の区別をせず使用することが可能です。
片面吸収型 | 両面吸収型 | ||
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表面 | 裏面 | 表面 | 裏面 |
作業時間
25℃ 70%RH未満 | 8時間以内 |
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25℃ 70〜90%RH以下 | 4時間以内 |
※但し、35℃では上記時間の1/2
小型化
酸素吸収能力が優れており、自己反応型と比べて小型化、コストパフォーマンスに優れております。
タイプ | 名称 | 公称サイズ | 寸法(mm) | 入数/袋 | 外袋数 | 合計数 |
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自己反応型 | N20 | 20cc | 30 x 35 | 500 | 20 | 10,000 |
N50 | 50cc | 40 x 40 | 300 | 20 | 6,000 | |
水分依存型 | W25 | 25cc | 30 x 20 | 500 | 36 | 18,000 |
W50 | 50cc | 30 x 35 | 500 | 20 | 10,000 |
用途
切り餅、白玉、生麺、生わかめ、味噌、生パン粉、甘納豆、どら焼き、チキンナゲット、ピザクラスト、一夜干し、佃煮、削り節、サラミ、半生菓子、饅頭、最中、バームクーヘン、チーズなど
使用上の注意
- 高水分食品の場合でも、水分が脱酸素剤に届きにくい包装形態では脱酸素速度が遅くなります。水分が届きやすいところに配置してください。
- 乾燥食品には使えません。
その他
耐水・耐油包材を使用していますが水分や油分の程度により十分な効果が得られないことがあります。また、アルコール類の染み込みは酸素吸収機能を阻害することがあります。実装品による試験で確認する必要があります。