特性
フレッシュケアは当社の特殊製法でエチルアルコールを粉末化し、小袋に充填した製品です。アルコールガスが徐々に蒸散し、 食品に付着している微生物を静菌し、カビ等の発生を防ぐとともに食品中の水分を逃さず「しっとり感」を保ちます。 微量のエチルアルコールにより食品の品質を保持する、極めて安全な食品品質保持剤です。脱酸素剤のようにガスバリア袋を使う必要がありませんのでとても経済的で、また袋の収縮現象もなく、金属探知機にも使用できます。
フレッシュケアの使い方
フレッシュケア使用の主目的はカビ等の発生防止であり、食品表面の静菌が主となります。食品表面については袋内のアルコール濃度0.3~0.5vol%でほとんどのカビを防止することができます。ご使用にあたって水分活性(AW)の高い食品は水分にアルコールガスが溶解して袋内のアルコールガス濃度が充分に上がらないため、より多くアルコール保存剤を添付する必要があります。
各種食品の水分活性(AW)
食品 | AW | 食品 | AW |
---|---|---|---|
切り餅 | 0.990 | サラミソーセージ | 0.850 |
お好み焼き | 0.980 | 焼き饅頭 | 0.850 |
食肉 | 0.975 | かすてら | 0.812 |
焼きちくわ | 0.975 | 甘納豆 | 0.800 |
魚肉ソーセージ | 0.970 | フルーツケーキ | 0.790 |
ジュース | 0.970 | マーマレード | 0.750 |
卵 | 0.970 | 餡(あん) | 0.770 |
はんぺん | 0.960 | 蜂蜜 | 0.750 |
かまぼこ | 0.960 | 味噌 | 0.740 |
チーズ | 0.960 | 珍味類 | 0.730 |
菓子パン | 0.920 | さきいか | 0.710 |
ようかん | 0.880 | 小麦粉 | 0.610 |
パイ | 0.860 | 干し魚 | 0.580 |
バウムクーヘン | 0.850 | チョコレート | 0.500 |
※上記数値は目安であり、正確なAWは実際に測定する必要があります
包装材料
アルコールガス透過度の低い素材(10g/m2/24h,40℃以下)をご使用ください。脱酸素剤のようにガスバリア性フィルムを採用する必要がなく経済的で、かつ透明度の高いOPPフィルムなどを採用できます。
基材フィルム | 構成 | 透過度 |
---|---|---|
AL系(AL箔、AL蒸着) | OPP/Al蒸着/CPP | <1 |
シリカ・アルミナ蒸着系 | シリカ蒸着PET/LLDPE | <1 |
PVDC(K)コートフィルム | PVDCコートNy/LLDPE | <1~3 |
PVAコートOPPフィルム | PVAコートOPP/CPP | <1 |
EVOH/OPP系 | EVOH/OPP/CPP | <1 |
OPP系 | OPP/CPP | 2~10 |
バリアナイロン(MXD6)系 | ONy/MXD6/PE | 5~15 |
PET系 | PET/LLDPE | 1~15 |
Ny系(バリアナイロン以外) | ONy/LLDPE | 15~30 |
EVOH/CPP | EVOH/CPP | 10~30 |
CPP | CPP単体 | 25 |
LLDPE | LLDPE単体 | >30 |
※各種ガスの透過度はフィルムの構成や厚み、温度、湿度などにより変化します。
食品のAWとアルコール保存剤の必要量
- 内容量、包装形態およびフィルムの決定
- 食品の水分活性(AW)を測定する
- 下図より食品100gあたりのフレッシュケアの必要量を読み取ります
使用上のご注意
- 食品の水分活性AWが0.95以上では充分な効果が期待できませんのでご注意ください。
- 炭酸ガスとの併用は避けてください。